2020年3月上旬頃、19歳の少年はスマートフォンを販売した件で逮捕されました。普通のスマートフォンであればこんな事になりませんでしたが、彼の販売していたのは脱獄iPhoneと呼ばれるものでした。
そもそも脱獄とは
かいつまんで言うとiPhoneにかかっている様々な制限を取っ払って、メーカーの意図しない操作も可能とする事です。これをすることでApple Store外のアプリをインストールして使用できるようになるなど、様々な面で利便性は大きく向上します。
しかし、便利になる反面、セキュリティ的に貧弱になったり、起動時に無限ループに陥ったりするなど、決して良いことばかりではありません。
ちなみにAndroid端末の場合、この行為はroot化と呼ばれます。
Appleは脱獄に否定的
Appleはこの脱獄を好ましく思っておらず、たびたびOSの更新などで脱獄ができないように改良してきます。ただ方法を潰してもまた別の方法で脱獄されるというイタチごっこが続いています。
ちなみに、当然ですが脱獄した瞬間そのiPhoneはAppleのサポートを受けられなくなります。
脱獄iPhoneで行える犯罪行為
このiPhoneで行える犯罪行為として一番の割合をしめるのは、やはりゲームアプリのデータ改ざんでしょう。
買い切りでオフラインのゲームとは違い、スマホの多くのゲームはオンライン課金製。しかし脱獄iPhoneをうまく使えば、課金なしでガチャを引けるようになったりするので、提供元会社からしたら溜まったものではないでしょう。
少年の行った犯罪行為
この少年は中古のiPhoneを購入し、改変ツールを使用して脱獄iPhoneに。その後twitterで購入者を希望して、おおよそ60台も販売して250万円も荒稼ぎしたそうです。中々の売上です。
脱獄iPhoneを販売したとのことでAppleの商標権の侵害の名目で逮捕されてしまった彼ですが、未成年ですし初犯なので実刑判決はないでしょうが、賠償金は結構な額になりそうです。
総評
自分の古いスマホを一台や二台、ネットで販売すること自体は問題ないでしょうが、流石に百台以上も売っていれば警察に目をつけられても仕方ないことです。ましてやそれが脱獄iPhoneであれば、Appleから目を付けられても仕方ないでしょう。
しかもそれが犯罪行為に使われるのであれば、犯罪の助長として捕まるのは当然のことです。脱獄iPhone自体は犯罪に当たらないとしても、その後の行動はよく考えてほしいものです。