ANC搭載のTWSは、基本的にハイエンドモデルばかりです。技術的にコストがかかるものであったので、そこは仕方のないものでした。
しかし、2020年中期頃からANCを安価に搭載できる程に技術進化が進み、遂には1万円前後のエントリーミドルの価格帯で提供できるまでになりました。
今回紹介するのはMpow X3 ANC。製品名のANCが入っている通り、そこを推しにだした完全ワイヤレスイヤホンになります。
製品特徴
遂に低価格帯で登場したANC
1万円程の価格帯で、アクティブノイズキャンセリングを搭載しています。その強さというと、AirPodsProなどの高級機には及ばないものの、はっきりと効いている事が分かる強さです。扇風機などのファンが回る音や、話し声などはしっかり消してくれますが、高音域にあたる騒音への効果はあまり強くないです。
バランスの良い音質
10mmダイナミックドライバを採用しているおかげか、どの音域もくっきりと主張しています。若干低音が力強くも感じますが、ドンシャリというよりはバランス型な音質傾向でしょうか。
ANCを使用した際は、外部の低音域から中音域を遮断するので、より寒色が強く感じられます。
コーデックはSBCとAACになっているので、Androidスマホを使用している方は、AACに対応しているか確認したほうが良いでしょう。
なにげに長い連続使用時間
ANCを使用しても6時間、不使用であれば7時間というTWSとしては十分な連続使用時間となっています。たった一時間しか再生時間に変わらない上に6時間も持つとなれば、十分すぎるといって問題ないでしょう。
操作はボタン式
操作はボタンで行うので、安物にありがちなタッチセンサーでの誤操作はグッと減ります。音量調整なども行えるなど、この手のボタンによる操作としては全く問題ない仕様になっています。
ただし、ボタン式にした代償か、防水はIPX4どまりで少々頼りありません。
うどん型により接続とマイクの安定性
AirpodsProに見えなくもないうどんタイプにより、接続強度は中々に強く、マイクもそれなりに声を拾ってくれます。
まとめ
良い点
- アクティブノイズキャンセリング搭載
- バランスの良い音質
- 十分実用的な連続使用時間
- 汎用性の高いボタン操作
- 安定した通信品質
悪い点
- ANCのレベルは値段相応
- aptXに非対応
- 完全防水ではない
悪い点も項目化しましたが、正直これは難癖つけてるレベルです。むしろ一万円というこの価格帯で、これだけ機能を詰め込んでいるのは、さすがMpowと評価すべきでしょう。
玉石混交の低価格帯の製品の中で、まさしく玉の一品。ANC搭載のTWSが欲しいけど、2万円超えはキツイ、という人にはおすすめできる1台です。