皆さんはfinalというメーカーを知っていますか。ここは国産メーカーで、2000円で買えるエントリーモデルから、十万円を超える超ハイエンドモデルのイヤホンまで幅広く扱っているメーカーです。
新興の中華メーカーのように、たくさんドライバを積んでいるようなわかりやすさはありませんが、堅実な作りで多くのユーザーを魅了してきました。
今回紹介していくE4000は、finalのイヤホンの中でも一般的なハイエンドモデルに位置する製品です。
製品特徴
スルメ系のバランス音質
購入して初めてこのイヤホンを聴いた時、私はものすごく音が小さいと感じました。音量を上げても取り立てて特徴のない音で、こんなものなのかと思いました。
しかし、このイヤホンは1時間も使っていると良さがわかってくるスルメタイプ。たしかにドンシャリ系のようにわかりやすい低音や音圧はありませんが、とにかく音がキレイで全く破綻がありません。
さらに、E4000が真価を発揮するのはそれなりのDAPを使用した場合です。DX160のようなちゃんとしたDAPで聴いた場合は、清楚だった音質にパワフルさが加わって、芯の通った大和撫子の様相を見せてくれます。ずっと聴いていられる聴き疲れとは全く無縁の音質と言えるでしょう。
見た目はシンプル
見た目はとにかくシンプルで、黒を基調としたアルミ削り出しボディです。付属のケーブルもパッと見ではシンプルなビニールケーブルで、派手さは無いです。遠目に見たら16000円程のイヤホンとは思われないと思います。
が、触れてみると質感は良く、決して安っぽいという印象は抱かないでしょう。
リケーブル可能
Eシリーズでは初のリケーブル可能イヤホンです。MMCX規格で変更ができます。この規格は中華2pinよりも丈夫で広く普及している印象があります。
ピンキリでいろいろのケーブルが存在しているので、見た目の印象を変える目的だったり、断線対策などで購入しても良いでしょう。
豊富な付属品
イヤホンに限らず国産品と聞くと、付属品が少ないケチくさい印象があります。しかし、final E4000に関しては決してそんなことはなく、最適なサイズが見つけられる5つのイヤーピースに、使い勝手の良いシリコンケースにカラビナ、シュアがけに使うためのイヤーフックまでついてきます。
このイヤホンは形状の問題もあって、タッチノイズはある方なので、外で使う場合はイヤーフックは必須だと思います。
まとめ
良い点
- 美麗なバランス音質
- リケーブル可能
- 豊富な付属品
悪い点
- 再生機器の性能も求められる
このイヤホンは一見すると、わかりやすい良さは少ないです。現状大量にドライバを積みまくった中華イヤホンが多く存在しているので、そちらのほうがコスパが良いという者も少なくありません。
しかし、イヤホンというのはドライバを積みまくればそれで音が良くなるのでしょうか? E4000はダイナミックドライバ1発というシンプルさで、ハウジングに工夫を凝らした製品です。その音質はドンシャリのようなわかりやすさはないですが、長く聴いていれば決して劣るところのない素晴らしいものだとわかります。
このイヤホンは基本に忠実、当たり前の事を追求して完成したイヤホンと言えるでしょう。