エージングに関しては様々な意見が飛び交っておち、否定派と肯定派が日夜不毛な争いを繰り広げています。
ただ、波形をくりだしたりうんちくを語ったりして、論破した気分になっている人が多くとも、それらを言っているのは所詮プロではなく素人ばかりです。
そこで、今回の記事ではオーディオメーカーがエージングについてどんな意見を述べているか解説していきます。
オーディオメーカーのエージングに対する意見
格安中華イヤホンメーカー
「200時間はエージングしろ」
低価格帯でイヤホンを販売している中華イヤホンメーカーの大部分はこういう意見です。やはりイヤホンに準備運動は必須という考えのようです。
ただし、どうしてそうなのかの見解が示されていない事が殆どで、理屈がないので説得力に欠ける面があります。
人によっては低品質でハズレを引いた際に、少しでも心理的にエージングしてごまかそうとする作戦だと勘ぐっている始末です。
ゼンハイザー
「エージングなんかしなくても最高の音質を提供できるように設計している」
引用元:https://en-us.sennheiser.com/what-is-sennheisers-stance-on-burn-in-theory
いや、かっこ良すぎる。流石に大手ゼンハイザーは格が違いますね。有線無線問わず評価の高い商品を作り続けているだけありますね。
エージングそのものに対しては、公式でが明言を避けているようです。まあ確かな証拠がないですしね。
それと、これはあくまでゼンハイザー本社の意見であり、ゼンハイザーの日本向けのブログでは、真逆でエージングの効果はあるとしています。内部で意見わかれるのか……。
オーディオテクニカ
「様々なジャンルの音楽を流して慣らせば、癖の無い音へと熟成していく」
引用元:https://www.audio-technica.co.jp/headphone/navi/dic/index.html
オーディオテクニカは明確にエージングの効果はあると明言しています。一応部品を熟れさせていくと音量が変わると理論立ててはいますが、明確なデータはないようです。
SHURE
「我々のイヤホンにエージングは必要ない」
引用元:https://service.shure.com/s/article/burning-in-earphones-or-breaking-in-earphones?language=en_US
少なくともイヤホンに関してはエージング効果を否定しています。というのも、イヤホンのスピーカ部分は部品的に小さいので、エージングで鳴らしたところで耳にわかるほどの効果は得られないとのことです。
ただし、音は主観的なものなので、新品と中古を比較して聞こえ方が異なる可能性もあると見解をしめしています。
SONY
「音質の仕上げをするのは消費者皆様方だ」
引用元:https://www.sony.jp/msc/owner/recommend/walkman/thankyoulp_wm1/
SONYは少なくとも、自社のDAPであるウォークマンにはエージングが必要と明言しています。新型のコンデンサに関しての事らしいですが、特に振動とかするわけでもなさそうなコンデンサにエージングかけたところで、本当に音質に変化はあるのでしょうか。特に理論立てもないし今までで一番胡散臭(ry
final
「エージングで音質が良くなる原因を明確に特定できていない」
引用元:https://snext-final.com/products/detail/E3000.html
finalはエージングについて理論立てて説明した上で、エージングの効果を明確に示す事はできないと明言しています。
ただし、Twitter上でピンクノイズでのエージングが良いなどと意見を示しているので、肯定派寄りの考えにも感じます。
まとめ
各社意見がバラバラです。プロの意見でもやはり難しい問題なのでしょう。まあ感じる音なんてものはしょせん主観的なもので、その日の体調や気分なんかでも変わってくるので仕方ないですね。
私個人の意見としては、スピーカーを痛めない範囲でエージングはしても良いと思います。お金のかかるような行為でもないですし、誰かに文句を付けられる謂れもないのですから。