以前の記事でも紹介した高性能なのに価格もお手頃で使いやすい、ZEN DACというUSB DACをご存知でしょうか。2万円程度で購入できるのに、バランス接続にも対応し、これ単体でも大抵のヘッドホンを鳴らしきれるというすぐれものです。
しかし、ホワイトノイズが一部のインピーダンスの低いイヤホンなどで聴こえることがあるという弱点もありました。アンプ部分はオマケ程度だったので、そこは仕方ない部分もありました。
今回紹介するiFi-Audio ZEN-CANは、ZEN DACのそういったアンプ部分を強化する用に販売されている製品です。
製品特徴
純粋なアンプとして高性能
ZEN CANはZEN DACの相棒として開発されており、DACとしての機能に比べてアンプ部分がどうしても見劣りしていたZEN DACを保管する役割を持っています。更に高くなった駆動力のおかげで、より駆動力を必要とするヘッドホンでも問題なく鳴らし切ることができるようになりました。
さらに、ボリュームを動かした時のノイズの発生や、一部のイヤホンなどでどうしても入り込んでしまうホワイトノイズも感じなくなります。
音質の変化的には、基本はDACのものと変わらないものの、より深く濃厚な音質になります。
機能も優秀
低音域を強化するXBassやライブ音源などに最適な3D機能。純粋に音量をアップさせるGAIN機能で最大14dBまで出力アップが可能です。
入力を3パターンから選択可能
4.4mm、3.5mm、RCA入力に対応しておりこれにより幅広いケーブルでの接続を可能にしています。ZEN CANは画像の通りバランス回路に対応したアンプなので。使用する際には4.4mmでの接続が推奨されます。
少々熱を持ちやすい弱点あり
本機は使用していると結構を熱を持ちます。特に重ねて使用すると、下のZEN DACまで暖かくなってしまいます。仕様的には問題ないのかもしれませんが、熱で故障するのは怖いです。
私は百円ショップで売っている、スマホ用の吸盤でくっつくタイプの冷却ファンを上に乗っけて使用しています。これ一つ乗せるだけで、熱くなってもせいぜい温い程度に落ち着くので、熱が気になる場合は追加で購入するとよいでしょう。百円ですしね。
シグネチャー版もあり
本機及びZEN DACには、アップデートバージョンのシグネチャー版も存在します。値段的にはそこまで変わらない上に、オーディオグレードの4.4mm to 4.4mmのケーブル(定価1万円ほど)、までセットで付いてきます。
ZEN DACとZEN CANのどちらも所有していないのであれば、セット販売のこちらを買ったほうがお得です。
まとめ
良い点
- 明らかに価格以上の音質
- パワフルでほぼすべてのヘッドホンを鳴らしきれる
- 4.4mmバランス接続にも対応
- ホワイトノイズも無い
悪い点
- 4.4mm to 4.4mmケーブルは別売り
- 熱を持ちやすい
ZEN DACと合わせて購入しても5万円程で買えるのに、バランス接続にも対応して音も良いとなると、同価格帯には敵は居ないといっても過言ではない製品です。
私は最初、イヤホンしか使わないしホワイトノイズもそこまでという感じだったので、購入を見送っていたのですが、やはりいざ買って運用してみると明らかに音質が良くなっています。
もちろん、他のDACと接続しても運用可能なので、これ単体を購入しても全然問題ないでしょう。ZEN DACもZEN CANもかなり人気で、売り切れになってる事が多いので、興味があるなら即買いしたほうが良いと思います。