最近有名になってきているIKKOというオーディオメーカーですが、イヤホンだけでなく、多機能なDACケーブルを販売するなど、面白い製品を作っています。
今回紹介するIKKO ITX01は、ドッキングステーションながら本格的な音楽を楽しめる、意欲作となっています。ちなみに提供品です。
製品特徴
USBHUBとして考えるとちょっと大きめ
一般的なUSBハブとして考えた場合、本製品はそこそこ大きめな製品になります。実測値131×43×15mmのサイズです。
まあDACチップまで内蔵している関係上、排熱の兼ね合いもあるし、ドッキングステーションなので色々なポートが盛りだくさんな関係もあるので、機能を考えればむしろこのサイズは小さいのかもしれません。
筐体は航空機グレードのアルミニウム合金になっていて、指紋のつきにくいさらさらとした表面加工が施されています。かなり高級感ありますね。
ドッキングステーションとしては十分なポート数
- TF(MicroSD)カード
- SDカード
- TypeC×2(うち一つ充電用)
- USB3.2×3
- HDMI(4K対応)
- 4.4mmバランス
- 3.5mmシングルエンド
- オーディオ切り替え用のタッチディスプレイ
上記の通り非常に豊富なポートを兼ね揃えているので、ドッキングステーションとしては非常に有能な製品です。
実際にMicroSDカードやUSBメモリなどの接続も試しましたが、特に速度が遅いといった不満も感じませんでした。
また、充電器としての機能も兼ね揃えており、接続側に依存するものの、最大でPD100Wまで対応しています。
オリジナルDACを搭載した本格的な音質
本製品はDACメーカーと共同開発したオリジナルDACを搭載しており、なかなか高い駆動力を持っています。
私の所有している中でもそこそこ駆動力を必要とする、final E4000というイヤホンも不足なく鳴らす事が可能です。
またこの手のドッキングステーションとしては珍しく、シングルエンドだけでなくバランス接続にも対応しているなど、オーディオメーカーらしいこだわりを感じさせてくれます。
流石にDAPや据え置きアンプには敵いませんが、それでもPCやスマホのイヤホンジャックに直指しよりは遥かに音がなめらかになるし、前述の通り駆動力も上昇するのでサウンド面も素晴らしい製品と言えるでしょう。
また、タッチディスプレイでのモード切替に対応しており、音質を求めた黄色のサウンドモード、映画向けに調整された青色のムービーモード、そしてゲーム向けに音場の広がる紫のゲームモードを搭載しています。
実際に使ってみればわかりますが、音の感じがかなり変わってきます。
実際の使用してみた感想と注意点
PCでの排他モード音楽再生はpushで
この製品をWindowsPCで接続する際には注意点があります。それはWASAPIで排他モードにして音楽を楽しむ際にはevent方式ではなくpush方式を使用することです。
event方式で音楽を再生すると、何故かやけにノイズが入り、とてもまともに音楽を聞けるような音質にはなりません。
push方式であればそのような問題は一切ないので、基本的には排他モードはpushで使用するとおぼえておいてください。
TypeC接続であること
この製品はUSB TypeCでの接続になっています。ですので古いPCだとそもそもポート自体がないため、変換器越しになってしまうとその高性能を発揮でなくなります。
実際、変換器をはさんで使用すると、音はすごく小さいし、速度もボトルネックで遅くなるしでろくなことになりません。
使用する際はスマホや新しいパソコンなどで、間に何も噛まさず直接接続してあげる必要があります。
スマホでの使用が超便利
通常この手のドッキングステーションはオーディオはおまけ程度なことが殆どです。
しかしこの製品はオーディオメーカー製なので、しっかりとクオリティの高いサウンドが楽しめます。
そこにドッキングステーションとしての機能があるので、最近のMicroSDカードもイヤホンジャックも非対応なスマホでも、その両方を使うことが可能なのです。
言ってみれば12500円でスマホをちょっとしたDAPのように使うことができるようになるので、オーディオ初心者にも嬉しい製品になります。
発熱は結構する
オーディオチップを積んでいることもあって、そこそこ発熱するのは注意が必要です。手で触って温いくらいのレベルですが、音楽を聞いて無くとも熱くなるのはちょっと良くないですね。
まとめ
総合的に見て非常におすすめドッキングステーションになっています。わけのわからない激安ドッキングステーションを買うくらいであれば、多少お値段がしてもこちらを買うことをおすすめします。
12500円というと確かにそこそこお高いかもしれませんが、むしろこれだけ実用的な機能を詰め込んでの12500円であれば十二分に素晴らしくコストパフォーマンスに優れた製品だと思います。