デスクトップパソコンはWi-Fi接続するのであれば、まずお世話になる製品が無線LAN子機です。この製品はUSBに接続するだけで使える非常に優れた製品なのですが、物によっては電波のつかみが弱かったり速度が遅かったりします。変な中華製も出回っているなど、玉石混交な製品です。
今回の記事でレビューしていくアイ・オー・データのWN-AC1300UAは。アンテナを4本も搭載した電波のつかみに自身のある製品になっています。
この製品のここがすごい
アンテナ4本で掴みもばっちり
私の環境だとパソコンの置いてある寝室とルーターの設置してある玄関付近が離れており、そのへんの安物ルーターですとWi-Fiアンテナが3本くらいしか立たないんですよね。コマンドプロンプトで電波強度を確認すると、60%くらいとかなり低かったです。
流石にもう少し電波環境を改善したいなと、いろいろ試行錯誤したのですが、やはり手っ取り早い方法1つが子機の性能の向上でした。
いろいろ調べて見た結果、明らかにいかついのが一つあったのでWN-AC1300UAを購入しましたが、結果的には問題解決に至りました。
電波強度はおよそ82%オーバーを記録していて、前までのアンテナ1本の機種より20%以上の環境改善を実現してくれました。もちろんアンテナ本数もマックスです。
ケーブル式で位置調整ができる
通常の無線子機は、USBコネクタが直でついていて、それをポン付けする形で機能します。これでも通常は困る事はないのですが、パソコンの位置によってはアンテナが机の下に隠れてしまったりして、電波のつかみが悪くなってしまいます。
しかし、本製品はUSB3.0規格のA to microBケーブル対応の製品なので、かなり設置位置に自由が効きます。付属の1mケーブルで机の上に置いてもいいし、他の長いケーブルを使いより電波のつかみの強い位置に動かすのも良いでしょう。
この製品のここがイマイチ
巨体でバランスが悪い
確かにこのアンテナは電波のつかみに左右していますが、重心バランスが悪く、アンテナの角度によってはこの無線子機が倒れてしまいます。
また、いかつい外見のため意外と置き場所を選ぶので、ある程度広いスペースを確保する必要もあります。
ケーブルの長さにはご注意を
ケーブルの規格は汎用規格なので他社製のものを使うことも可能ですが、あまり過剰に長いケーブルを使うと、パソコン自体がエラー落ちすることがあります。USBケーブルが長すぎると、受信したデータで不具合がでるのか、パソコン自体のUSBコネクタが通電ストップしてそのまま操作ができなくなるのです。
1.8mケーブルで何度か発生した事例なので、できればケーブルはそれ未満、長くても1.5mくらいにしたほうが良いでしょう。
先に専用ドライバインストールが必要
通常こういう無線子機って、USB接続した瞬間自動でドライバがインストールされて、すぐにネット接続が可能になります。しかし、本製品にはその機能が存在せず、接続前にドライバをインストールしておく必要があるのです。
つまり、初めて買ったパソコンで、この無線子機を使おうとしても、そもそもネットに接続できないからドライバを入れることもできない最悪の自体を招きます。
この場合、普通はメーカーがCDなどでドライバインストーラーを用意するものですが、本製品にはそれすらない。スマホなどで公式サイトからドライバをインストールしないかぎり、本製品でのネット接続は不可能ということになります。
あまりにも不便すぎないか?
さらにこの専用ドライバには恐ろしい問題があって、他の無線子機のドライバが残っている場合、ネット接続に不具合が発生します。
私はこの製品の前にTP-Link製の無線子機を使用していましたが、そちらの専用ドライバと干渉して不具合を起こしており、Windows起動時に自動でWi-Fiが繋がらないわ、接続が不安定になってぶつ切れしまくるわ、他のUSB機器を巻き込んでエラー落ちまでするという酷い有様でした。
まとめ
電波のつかみ、速度などは満足のいく製品なのですが、いかんせん癖が強すぎて万人受けしにくい、どころか人によっては詰みかねない仕様まで抱えている問題児です。
買うのであればこれらの問題点を許容できる人でないと怖いものがあります。
性能自体は良いんですけど、あまりにもユーザーライクでなさすぎるのが難点です。
あとこれは余談ですが、これに関わらず無線子機はUSB3.0で接続しても、Windows上では2.0扱いになっていることがあります。
これはアイドル状態でデータのやり取りをしていない場合だと2.0扱いになっている事が理由なので、実際に速度を確認してみて、そこそこ速度がでているのであれば、実際には3.0になっているはずです。