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ヒグマ駆除で猟友会に断られた件で思うこと

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6月頃にヒグマ駆除の件で、北海道奈井江町で猟友会が断ったというのが話題になりました。結構猟友会側の金の亡者だとか言っている意見もあるのですが、実際の実情を知れば、それは拒否するわという内容になっていました。

そして結局こうなっている事の背景には、自治体側がこれは無いんじゃないのという事になっていて、なんというか腐敗政治もここまで来たかという感じです。

今回はこのヒグマ関係について雑記を書いていきたいなと思います。

 

猟友会が断った理由をまとめる

まず猟友会側が断った理由はいくつかあって、特に大きのが金の問題と警察との確執というのがあります。

 

金の問題
  • 日当8500円
  • 発砲時の追加報酬1800円

実際何時間駆除の為にパトロールさせるかはわかりませんが、仮に8時間働いたとしたら時給1062円ということになります。北海道の最低賃金は時給960円とのことなので流石に違法レベルで安いとまでは言いませんが、高校生がお小遣い稼ぎでやるような給料で、命がけで戦えというのは流石に無理があるとしかいえないでしょう。

 

さらに言えばこの日当の中で、ヒグマ駆除にかかる諸々の費用を算出しなければなりません。

  • 捕獲したクマを処理場まで運ぶ輸送費
  • クマの解体
  • その後の死体の焼却処分
  • その他諸々の書類作成

これだけ色々やらなくてはならないし、その費用も猟友会持ちとなってしまうと。高校生のバイト代程度の給料では間違いなく赤字でしょう。

 

警察との確執

そもそも猟友会はクマ駆除を積極的に生業にする、ラノベに出てくる冒険者のような集まりではなくて、鳥獣駆除の資格を持って、それをスポーツとして嗜む者達の集まりです。つまり猟師を専業にしているものは稀で、基本的には別の仕事をしている人たちだし、カラスやシカはともかく、クマみたいな超危険生物と戦うことは想定していないです。

 

そんな彼らに無理を言って協力を要請し、過去に実際猟友会がヒグマ退治を行った際に起きた事件がある。札幌市にてヒグマ退治があったさい、ヒグマを退治してみせた猟友会のハンターから、同行していた警察側が銃刀法違反だと難癖をつけて、銃所持の許可を取り消したのです。

結局この件は裁判で猟友会側が勝利したのですが、北海道でこんな事が起きているとなれば、猟友会も地方自治体からの要請に二の足を踏むのも仕方ないでしょう。

こっちは善意で命がけで戦うのに、また変な難癖つけられても困ると思うのは当然のことでしょう。

 

 

奈井江町に金が無い理由

奈井江町側は何かと猟師を安く使おうとしています。猟友会に掲示した報酬はもちろんの事、それが断られればこんどはフリーの猟師資格を持つ人間を、ボランティアでこき使おうとしています。

これは奈井江町や町長がケチというのもあるのですが、その裏には予算を使い込んでしまって金がないというのも背景にあるのです。

 

必要なことがあって予算を使い込んでしまったというのであれば、マシなのですが、この予算の使い込みは町役場の建て替えに20億円もかけてしまったせいです。たかだか人口5000人の田舎町の役場の建て替えに20億円です。ぜんぜん妥当な理由でも価格でも無いですよね。そもそも人口の少ない田舎町なのに、どこに対してそんな見栄を張る必要があるのか。

 

自分たち役人側が見栄を張るのにかける金はあるけど、町民を守るために出す金は無い。つまりそういうことなんです。

 

奈井江町消えるんじゃね

もともと結構過疎気味の町ですけど、今後さらに過疎化が進むと思います。だって町民の安全を保証してくれないような町に、住みたいと思う人いますか?  しょっちゅうのようにヒグマが出てきて、町民を襲ったり食べたりするんですよ。本気で危ないんです。

動ける人からどんどん他に引っ越していくし、しがらみがあって引っ越さない人はクマのご飯になっていく。まさにデッドオアアライブです。

 

町長や役場側は自分たちとボランティアでヒグマ駆除をしていくとか言ってますけど、現実的にいって無理があるでしょう。ボランティアに来てくれるハンターも少しはいるかもしれませんが、猟友会に頼んだ時よりは少ないはずです。

そして役場職員達ですが、なんの訓練も積んでいない、銃の所有許可も持っていない人間がヒグマを相手に戦えますか?  現実はバキやドラゴンボールじゃないんです。生身でクマなんて倒せません。

また、上の人間にお前ヒグマと戦って死んでこいと言われ、実際に戦いにいく奴なんていないでしょう。町役場の公務員であって軍隊じゃないんだから。

 

それにこんな状態の町に来る人間は少なくなるでしょう。少なくとも里帰りとかで戻るにしても命に危険があるなら寄り付きません。こっちに越さないかと 呼びかけることはあっても。

 

自衛隊の仕事にしたらどうだろう

そもそもヒグマと戦う組織でもない猟友会に頼むのが間違いですし、かかる負担もかなりのものです。加えて猟友会も高齢化が進んでいることを考えると、先細りした民間の組織に任せるというのは厳しいものがあると思います。

 

なのでこういうヒグマなどの危険生物の駆除は、自衛隊に任せるべきだと思います。少なくとも新人は毎年入っているので猟友会のような高齢化して後進が存在しないなんてことにはなっていません。それに血気盛んな若者であれば、志願制にしても結構人は集まるんじゃないかと思います。

 

筆者の知り合いにも自衛官はいますが、彼は昔からミリタリーが好きで、銃器に触りたいし撃ちたいからという理由で陸上自衛隊になっています。そういう人間であればヒグマ相手でも銃を撃ちたいという欲求が勝ると思います。

 

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