中華イヤホンといえばKZ。KZといえばドンシャリイヤホンというのは、このメーカーを知っている人ならばわりと納得行く共通認識です。ただ、一口にドンシャリイヤホンといっても種類や傾向に違いは大きいです
今回紹介するKZ ZSXは、ドンシャリイヤホンの一つの完成形と言うべきイヤホン、かもしれません。
製品特徴
高解像度と強力な音圧を両立したドンシャリ
このイヤホンは中々に強い音圧を持ったドンシャリイヤホンです。過去に紹介したZSN ProXと比肩しうる低音域の主張により、強烈なアタック感です。高音域も結構強めですが、反面ボーカルは引っ込み気味です。この当たりはかなり好みが分かれるでしょう。
しかし、KZのハイエンドモデルにあたる本機は、5BA+1DDという大量のドライバを搭載する事によって、中々に高い解像度を表現しています。ただのドンシャリイヤホンとは一味違う個性を持っています。
外見的には安定のKZイヤホンではあるが……
亜鉛合金製のフェイスプレートと、クリアボディによる成形は、美しい外見です。やはり中身が見えるイヤホンというのは、品質的にも期待できます。
しかし、このZSXの青丸の突起部分が問題です。これは多ドライバ構造で肥大化した筐体を耳で支えやすくするためのものですが、人によってはこの形状が耳に合わない事があります。
上述の強烈なアタック感は聴き疲れを引き起こしやすく、それに加えてこの人を選ぶ形状なので、長時間使用するには向かないものとなります。
リケーブル可能
KZが最近の端子に多く採用している2PinCタイプを採用しています。ハウジングから飛び出した構造になっており、これにより内部ハウジングに余裕をもたせる事が可能になっています。
しかし、そこまで普及している形状ではないので、ケーブル交換の際には間違えないように注意が必要です。
まとめ
良い点
- 高い解像度のドンシャリ
- 美しい外見
- リケーブル可能
悪い点
- ボーカルが弱め
- 音質と合わせて人を選ぶ形状
- ケーブルなどが臭い
相変わらず臭いケーブルを採用していますが、解像度の高いドンシャリイヤホンとして強い個性を持っているといえます。
強烈な音質故に人を選ぶイヤホンではありますが、普段ドンシャリイヤホンを愛用していて、より強烈なドンシャリイヤホンを試してみたいというのであれば、買ってみても良い製品だと思います。