SONYは言わずとしれた1流ブランドで、当然ながら完全ワイヤレスイヤホンも販売しています。
そんなSONY製のフラグシップモデルのTWS、WF-1000XM4は非常に高性能で隙がない、ハイエンド価格に相応しい代物になっています。
製品特徴
低音強めで解像度のある音質
このイヤホンは結構低音が強めであり、それもあってかウォームな印象が強いです。
もちろんほか音域が曇っていたりすることはないのですが、個人的にももうちょっとクリアな感じの音質が好きだと感じました。
人によってはこの音が、オーディオ的ではなくガジェ屋のイヤホンの様とも評価しています。
とはいえ低価格モデルとは一線を画す音質ではあるので、値段相応の音はあると評価しても問題ないでしょう。
DSEE Extremeでハイレゾ相当にアップサンプリング可能
ハイレゾ音源を持っていない人でも。このイヤホンのDSEE Extremeという機能を使えば、アップサンプリングして様々な音源やアプリの音質を向上することが可能です。
ただし、相応に電池を消費するので、上記の表よりも使用時間は短くなってしまいます。
立体音響対応だが限定的
もともと音場は広めなこのイヤホンですが、360 Reality Audioに対応しているので、専用アプリなどが必要になってくるものの、さらに広い立体的なサウンドも楽しむことが可能です。
ただ全ての音源を万能的にサラウンドするわけではないのがちょっと使いにくいですね。
アクティブノイズキャンセリング性能は非常に高い
本製品のANCは非常に高い水準にいます。音楽を聴いている状態であれば、付属のノイズアイソレーションイヤーピースと合わさって、もはやテレビの音も聞こえなくなります。
また、ハイエンド帯故に当然ではありますが、ホワイトノイズなども一切発生してはいません。安物だとANCを使うと変なノイズが発生するものも多いので、こういう部分もやはり格が違いますね。
ただあまりにも強力すぎるので、その強度のまま外で使おうものなら自分の身が危ないでしょう。外でこのイヤホンを使うなら、外音取り込み機能を利用しましょう。
全く同じことを以前レビューしたTechnicsのTWSで書いていますが、こちらはあれをさらに強力にした感じのものとなっています。
外音取り込み機能も自然
アンビエントモードですが、これも自然な感じになっています。機械的というか人工的な感じはまるでなく、自然に外の音を取り込んでくれます。
この機能にはそこまで力を割いていないメーカーも多い中、SONYはしっかりと仕上げてくれているのは高評価です。
LDACによりハイレゾ対応
この完全ワイヤレスイヤホンは、現状ではまだ数の少ない、LDACコーデックに対応しています。これのおかげでハイレゾ音源にも対応しており、より高音質で音楽を楽しむことが可能です。
ただし、このコーデックを使用して接続を行う場合、スマホアプリで一度音質周りの設定を音質有線にする必要があります。
アプリ対応、というか必須
前述の通りハイレゾ音源を楽しむ為にLDACコーデックを使用するのであれば、まず専用のスマホアプリで設定する必要があります。
これのためだけにもまず必ずスマホアプリをインストールしておきましょう。この他にも、接続性を安定向上させるために、ファームウェアの更新などが必要になってくるので、このアプリをインストールしないという選択肢はありません。
こうした初期設定以外にも、ノイズキャンセリングや外音取り込み機能の調整や、イコライザーの設定なんかも可能です。
イヤホンを外した際の音楽自動停止設定なんかもアプリで行います。
質感もかなり良い
ケースイヤホンともに素晴らしい質感です。やはりこういう部分も安物とは違っていますね。
このケースも結構な小型なので、ポケットに入れて持ち歩いても邪魔にはならないでしょう。落としても気づかないくらい小型なので、絶対に落とさないように注意しましょう。
ただしケースのマグネットが異様に強いのが気になりました。あまり磁力が強いと筐体が割れたりするのでそこが怖いです。このケースから取り出しにくいのは減点だと思いますね。
まとめ
国内メーカーの高級品というだけあって、非常に高水準なTWSです。欠点らしい欠点はケースからの取り出しにくさでしょうか。
惜しむらくは値段が高いので、一般向けとは言い難い点でしょうか。それでも定価33000円だったのが、現在は28000円以下で買える機会が多いのは幸いです。無線で多くの機能に妥協がないイヤホンが欲しいという人には、是非購入してほしいイヤホンです。