おもに低価格帯のTWSを数多く設計し製造しているSoundPEATSというメーカーですが、この会社がついに低価格帯ではおそらく業界初となる、ANCとaptX系コーデックを両立した製品を発売することになりました。
この記事で紹介していくSoundPEATS Air3 Proは、約6500という非常に安価な価格帯で、アクティブノイズキャンセリングや外音取り込み機能など、最近の完全ワイヤレスイヤホンに搭載されている機能を全部のせしています。
製品特徴
アクティブノイズキャンセリングなどの機能全部載せ!
近年のTWSでは、外の雑音を遮断してくれるアクティブノイズキャンセリングだったり、音楽を聴きながら会話も可能とする外音取り込み機能(アンビエントモード)だったり、ゲームなどで遅延をなくすための低遅延モードだったりを搭載していることが増えてきました。
しかしこれらの機能をすべて実装した上で安く済ませるには、aptX系コーデックには非対応な安価なチップであるairohaチップを選択する必要があり、今まで低価格帯でANCとaptXを両立しているTWSは存在しませんでした。
その常識を覆したのがこのAir3 Proという新型TWSで、6500円という低価格でありながら、Qualcomm製のチップであるQCC3046を搭載し、両方を獲得することに成功しています。
アクティブノイズキャンセリングはホワイトノイズこそ目立ちますが、その強度自体は中々に良好です。
外音取り込み機能は妙にノイズがかったりもしておらず、十分実用可能な範囲です。
低遅延モードですがこれは個体差があるようで、ぶつぶつ音が入るハズレ個体が結構混じっているらしいです。もしこういう症状があるのなら、一度SoundPEATSのサポートに連絡したほうがいいです。ここはサポートも良いので、新品を送ってくれるはずです。
見た目はまずまずだがケースには注意が必要かも
ケースの形状はAirPods Proっぽいケースになっていて、それにラバーコーティングを施した感じになっています。
このラバーコーティングのおかげで手で摘んだ際に滑って落とすなどのリスクは減っていますが、ラバーコーティングは汚れが付着しやすい上に加水分解を起こすので、悪い面もあります。質感はいいのですがデメリットも備わっているので難しいところです。
ケースの電池残量はLEDランプの色で判別できますが、1つしかランプがないので細かい残量がわかりにくいのがちょっと良くないかもしれません。
イヤーピースを入れておく穴の部分はそこまで大きさがありません。一般向けイヤホンのイヤーピースだと合わない可能性があるの注意が必要です。
イヤホン本体はこれまたAirPods Pro系のうどん型です。ただデザインが結構ことなるので、パクリ感はないと感じます。
こちらはANC搭載や12mmバイオセルロース振動板のせいでやや大型化しているものの、装着感は良好だし重さも感じません。
タッチセンサー周りはべつの素材というか別途形成されているので、誤ってタッチしてしまうという誤作動を軽減してくれます。
低音ガンガン系
音質は低音ガンガン効かせたドンシャリといった印象で、いつものSoundPEATSだなといった感想です。
バイオセルロース振動板を調整しているので高音域もそこまで歪まずでていますが、それでもウォーム系で高音域には曇った印象があります。
総合的に見てガジェ屋のイヤホンである音質ではあるのですが、値段を考えたら十分なサウンドと言えるでしょう。
十分な再生時間
連続再生時間は6時間です。公表値はありませんがアクティブノイズキャンセリング使用時はもう少し下がるでしょう。
最近のTWSほどの長さはありません、日常使用にはまったく問題ないと思います。
コーデックも軒並み対応
前述の通り採用しているチップがQCC3046です。よってSBC、AAC、そしてaptX adaptiveと、主要なコーデックには軒並み対応しています。iPhoneからandroidスマホまで、幅広く使っていくことが可能です。
aptX adaptiveに関しては、スマホ側が対応していない場合は通常のaptXとして機能します。
付属品は必要十分
サイズ違いの交換用イヤーピースに充電ケーブル、説明書が付属してきます。特に多くも少なくもなく、十分な付属品です。
まとめ
良い点
- ANCなど全部載せ
- 低音ファンにたまらない音質
- 十分な再生時間
- aptX系コーデック対応
悪い点
- 防水なし
- ゲームモードに不具合あり
- イヤーピースの自由度の低さ
6500円というTWSでは低価格帯に位置する製品ながら、アクティブノイズキャンセリングなどの付加価値のある機能が全部載せかつ、対応コーデックも充実しているコストパフォーマンスに優れた製品です。
完全ワイヤレスイヤホンなんて、落としたりバッテリー消耗で長持ちしないからお金をかけたくない、なんて人にも、このイヤホンであれば手軽に全部載せ機能が体験できるので非常におすすめできます。