宣伝が上手く有名にはなったものの、そのサポートと製品の性能の低さで悪名ばかり広がってしまったUMIDIGI。しかし、企業としてそのままの状態にしておけるわけもなく、汚名返上を目指して高性能なスマートフォンを開発し、日本市場にやってきました。
そのスマートフォンの名前はS5 Pro。3万円以下というエントリー向けの製品でありながら、スペック上は中々のものに仕上がっていますが……
スペック
処理能力は今までの中で最も高性能
相変わらずMediaTek製のSoCではありますが、その中でも上位グレードであるHelio G90Tを搭載しています。このSoCは一応ゲーミング向けということもあり、AnTuTuスコアでも約290000点を叩き出す、中々に高性能な代物です。ネットサーフィン程度でカクついて使用者をイライラさせるといった自体は少ないでしょう。
ベンチマークブーストを考慮しても、流石に200000点は超えていると思われるので、3万円という低価格帯であれば十分な性能だと思います。
ポップアップカメラを採用
各社迷走を続けるインカメラ問題ですが、UMIDIGIは今回ポップアップ式カメラを採用していきました。エントリー向けの製品でこういったハードウェアギミックを搭載してくるのは、中華メーカーでないと中々難しいでしょう。
画面内指紋認証を採用
指紋認証センサーは画面内を採用しています。立ち上がり速度は遅くも早くもないので、使っていてストレスが溜まるといった事はないでしょう。
画面内指紋認証を採用する関係上、ディスプレイには有機ELを採用しています。
カメラ性能は値段なり
相変わらずぱっと見のカメラスペックは高めに見めますが、やはりセンサーとソフトウェアが駄目なのか、そこまでキレイな写真は取れないのが実情です。
明るい場所で静止画を取る分には、価格を見ればむしろ上等な部類の写真が撮影できますが、暗所撮影や動画撮影はこれまで同様ダメダメです。
スピーカーの品質が悪い
すぐ音割れする。籠もった音質と、イヤホン無しで音楽を聞いたりゲームをしたりするには辛いものがあります。だというのにイヤホンジャック無しで有線には非対応な点も苦しいものがあります。
一応変換器は付いてきますが、それでも不便な点にはかわりありません。
国内主要キャリアにしっかり対応
Docomo、Softbank、au、大手3キャリアすべてのSIMに対応しているので、日本国内で使用する分には困ることはないでしょう。
国内で正式に販売しているので、技適もしっかりと取得されています。
まとめ
良い点
悪い点
- 相変わらず微妙なカメラ性能
- スピーカー音質ダメダメ
- イヤホンジャック無し
低価格で高い処理能力を出してきている代償も合って、手抜きしている部分も当然見られます。特にスピーカーに関しては、ソフトウェアアップデートでも改善することはないでしょう。
しかし3万円という低価格で、処理能力の高さとポップアップカメラ、画面内指紋認証まで搭載してくるスマートフォンは、他にあるかと言われれば日本市場にはまず存在しないでしょう。そこに魅力を感じられるなら、悪くはないスマートフォンだと思います。