最近の完全ワイヤレスイヤホンは、低価格帯のものであってもANCが搭載されている事が多くなってきています。ただそういったものはANCが弱かったり、質感的に安っぽかったりすることもあります。
しかし探せば結構まともな品も見つかるもので、良いものも当然存在します。今回紹介するEarFun Free Proは、約6000円という低価格帯のTWSですが、様々な機能を搭載した非常にコスパの高い製品になります。
製品特徴
音質について
ANC搭載のイヤホンだと、その影響を受けて低音がやたらと強くなる影響があります。
しかし、本機の低音域はそこまで強くなく、一般的な強さに落ち着いています。
中音域は低音ほど強くはないものの、ボーカルが前に出る感じになっており、歌ものでも問題なく楽しめるでしょう。
高音域はキレがあり、少々刺さりやすくもありますがしっかりと出ています。
総合的に見て、繊細さはないものの元気で楽しいドンシャリ音質となっています。
ノイズキャンセルの強さはそこそこ
28dBのアクティブノイズキャンセリング機能を持っており、そこそこ実用的な性能を持っていると思います。エアコンや電車なんかの、低い音域の外音を特に強くカットしてくれます。
そこそこ強いという表現ですが、高いモデルのTWSでもこのくらいのANCに留めている製品も普通にあるため、本機のANCに関してはｍ高級モデルに特別劣っているというわけではないです。
外音取り込み機能について
特別クリアに聞こえるというわけではありませんが、電車などのアナウンスくらいなら、ぜんぜん聞き取れるレベルの性能です。外音取り込み機能は結構おざなりな機種も見られるので、ここに手を抜いていない点は評価が高いです。
低遅延モードについて
まったく遅延がなくなることはありませんが、動画を見たり、カジュアルにゲームを楽しむには十分な低遅延モードを搭載しています。
ただし、通信が弱くなり、距離や物の干渉を受けやすくなるので、常時これで良いというようなものではありません。
自動でモノラルに切り替わる
完全ワイヤレスイヤホンには、片側使用も可能なものは多いですが、それらの多くはステレオのままなので、片側の音は聞こえないという事が多いです。
しかし、本イヤホンは片側の電源が切れている状態(ケースにしまっている時など)は自動でモノラルに切り替わります。
操作性に関して
タッチセンサーの操作性自体はまぁまぁです。
しかし、これだけ機能が多いと操作を覚える必要があるし、タッチミスも慣れるまでは起きやすいと思います。また、曲送りはどうやら非対応なようです。多機能故に詰め込みきれなかったようです。
ケースについて
コンパクトなケースを採用しているので、ポケットに収めても特に圧迫する感じもなく気軽に持ち歩く頃が可能です。
それでいて、コンパクトサイズながら無線充電にも対応しており、いちいちコードを刺さなくとも手軽に充電も可能となっています。
ケース自体のバッテリ容量も十分で、一度の満充電でイヤホンを４回は完全に充電可能となります。
唯一の欠点は蓋の天板が何故か光沢タイプであること。これのせいで指紋と傷が目立ちやすいのが格好悪いです。
まとめ
良い点
- 元気なドンシャリ音質
- そこそこ実用的なANC
- 十分な外音取り込み
- 低遅延モードあり
- 自動でモノラル
- コンパクトでワイヤレス充電可能なケース
悪い点
- ケースの傷や指紋が気になる
- AptX系には非対応
いろいろと多機能ながらこの価格で、コスパが高い完全ワイヤレスイヤホンと自身を持って言える製品です。悪い点もほぼほぼ難癖レベルでつけているもので、６０００円という価格を考えれば文句をつけるも烏滸がましいTWSといえるでしょう。
現在のTWS市場としては、必要な機能は全部乗せされているのにこの価格。まさに黒船というべき製品です。
