ハイレゾ音源。CD音源よりも高音質で、オーディオオタクからは大人気の音源になるのですが、これは一般向けかと言われると微妙なところです。
普通のCD音源や、MP3などの圧縮音源と比べると、たしかに数値上は高音質になってはいますが、それとは別の問題が出てきてしまっています。
その問題が一般向けではないと言わざる得ない要因につながっているわけです。今回はそんな、ハイレゾ音源における問題点について解説していきます。
ハイレゾ音源の問題点
一般的な人間が聞き分けられるものではない
ハイレゾ音源って結局は人間が聞き取れない部分の周波数も、圧縮したりせずにそのまま載せているんですよね。したがって、人間の耳をデータ化して見るのであれば、ハイレゾに由来する範囲の周波数なんて聞き取れていないわけです。
とはいえ、解像度や質なんかは確かに上がって聴こえるので、それなりに耳が肥えている人であれば、ハイレゾ音源自体が意味のないものと言うわけでもないのですが。
しかし、これはあくまで耳が肥えているオーディオオタクという人種に限った話であり、そこまでオーディオ趣味に系統していない、音楽は聴くけどイヤホンとかはなんでもいいやって人にはあまり影響が無いんですよね。
流石にMP3とCD音源の音質は大きく差があるので、普通の人でも結構聞き分けられるでしょうが、CDとハイレゾでは中々難しい難易度になってくるでしょう。なんならオーディオオタクでも、別にハイレゾじゃなくてもCD音源で十分って人は結構いますしね。
機材もハイレゾへの対応を要求される
ハイレゾを周波数の損失なく再生するには、イヤホンやアンプなどもハイレゾ音源への対応を要求してきます。
そして多くのかたが使っているであろう機材になるのが、スマートフォンと完全ワイヤレスイヤホンの組み合わせです。
Apple系で固めているのであれば、これらはハイレゾには力を入れていないのでだいたいハイレゾには非対応になっているし、格安スマホと5000円程度のTWSで音楽を効いている人であれば、やはりハイレゾには対応していません。
また、ハイレゾに対応してて値段も安いものは、有線の組み合わせであればあることはありますが、そういったものは得てして素の音質自体が良くなかったりします。ハイレゾ対応イコールで、素晴らしい音質というわけではないのです。
安くても良いものを探すのであれば、それなり調べてから購入しないと駄目でしょう。
容量食い過ぎ
ハイレゾ音源で一番問題だと思ったのは、やはり容量の重さです。圧縮音源とくらべてもあまりにもその差はでかく、同じ曲でもMP3と24bit/98kHzハイレゾ音源を比べると、およそ15倍の差があります。
具体的な数値で言えば、アルバムのMP3が100MB程度だったとすると、これのハイレゾ音源版は1.5GBとなるわけです。
こんな大容量の音源を、最近のMicroSDカードの削除されたスマホに入れておけるかと言われたら、中々困りますよね。実際には100曲200曲を入れて置くなんてザラですので、一般ユーザーが128GB程度のスマホにそんな曲数を入れてストレージをパンパンになんてしたくないでしょう。
タグ編集も癖が強い
ハイレゾの中でもさらにエリートな存在であるDSD系の音源は、物によってはタグ編集が限定的なものもあります。
一応それらの音源をTagScannerというソフトであれば、その音源もタグ編集が可能となるものの、現状フリーソフトでDSD音源に対して、タグ編集を使えるのがこれだけというのは問題でしょう。
まとめ
ハイレゾ音源は素晴らしい音源ではありますが、オタク向けな音源なんですよね。結構高い上に、レンタルCDから音源を吸い出しするのは現状合法なので、そちらをしたほうがはるかにコストもかかりません。
また、現在はストリーミングサービスも多いので、そもそもスマホなどに自前で音源を用意しなくてもいいというのもありますので、一般的にはそういった方法で音楽を楽しんだほうが安上がりだと思います。