最近は家電量販店でも、そこそこお安い値段で、そこそこの性能のノートパソコンを購入する事ができるようになってきました。流石にゲーム向けの製品こそ置いてある所は少ないですが、大学の講義で使ったり、自宅でのオフィス作業やネットサーフィンなんかの用途で使う分には十分すぎる性能のものが、十万円前後でも購入可能です。
しかし、ただ安いだけのものは相変わらず低性能な事も事実ですし、悪質な店員におすすめを聞こうものなら、ものすごい高額モデルや売れ残りを推してくる事は目に見えています。
今回の記事ではPCに知識がない皆様方が、最低限のPCの性能の見方を伝授して、少しでもカネドブを避けられるように出来たらと思います。
まともに動くの定義
ここでいうまともに動くというのは、一般的な使用方法、たとえばネットサーフィンをしたりYoutubeを見たり、EXCELやWordでちょっとした資料を書いたりといった程度の使い方です。
3Dゲームをガッツリ遊びたいとか、ネット配信をしたいとか、DTMで音楽を作成したいという人は、たいていの家電量販店に置いてあるPCでは無理があるので、ネット上でBTOパソコンを購入した方が良いでしょう。
まともに動かすためのスペック
家電量販店でノートパソコンを見れば、下の値段表の隣あたりに、たいてい小さなスペック表が乗っていると思います。CPUとかRAMとか、そういうのが書いてある小さな紙です。そこを見てノートパソコンの良し悪しを判断します。
CPU
脳に相当する部分です。ここの性能で大部分の処理能力が決定されるといっても良いでしょう。ここでは「core i 3,5,7」か「Ryzen3,5,7」となっているものを選びましょう。世代ごとに違いがありますが、基本的に数字が大きくなるにつれて性能が上昇していくと覚えて置いてもらえれば幸いです。ライトユーザーであれば、3の数字のものでも十分です。
家電量販店の安物ノートパソコンではCeleronやAthlonというCPUを搭載したものを見かけますが、これは省電力に優れた廉価版向けの代物です。これは動作が遅いので、快適な操作を求めるのであれば、辞めておいたほうが無難です。
ROM(ストレージ)
これはデータを保存しておける倉庫のようなものです。
まずHDDかSSDかeMMCの三択になりますが、ここはSSD一択です。何故SSD一択かというと、SSDが一番読み込み速度が速いからです。HDDと比べると、電源オンで立ち上がるまでの速さが30秒以上も変わってくることもあります。容量256GB以上くらいのものであればOSの大型アップデート時にも困る事はないので、256GB以上のものを選びましょう。
SSD>eMMC>HDDの順番で速さが上がるが、HDDより速いからeMMCで妥協なんて事は絶対にやめてください。eMMCはたいていの場合容量が少なすぎて、そのままでは定期アップデートすらできない可能性があります。
RAM(メモリ)
作業用机とでも考えてください。ここもCPUのように処理能力に密接に関わります。ある程度メモリがないと、使用量が100%になってしまい動作が重くなり、最悪フリーズを起こすためです。
メモリにも性能の善し悪しはありますが、ノートパソコンだしそこまで詳しくは書いてないはず。ここは8GB以上のものを選択すれば問題ないです。ケチって4GBにしようものなら、ほんの少し複数のソフトを立ち上げただけで動作がモタツクなんて事にもなりかねません。
液晶について
外に持ち出す気がないのであれば、15.6型が良いです。画面がそこそこ大きいため、手狭に感じることも、見えにくいと感じることも無いはずです。
逆に頻繁に外に持ち出す、学生や営業マンであるならば13.3型程度がおすすめです。持ち運びできるレベルの重さで、かつストレスを感じにくい画面の広さとなるとここらへんがベターかなと思います。
光沢、非光沢などの違いはあるが、基本的に光沢液晶の方が画面はきれいとされています。ただ光の反射をもろに受ける事になるので、個人的には非光沢がおすすめです。
注意点
偶にもの凄く安いと見せかけて、実はMicrosoft Officeが入ってないノートパソコンを見かけます。互換Officeもあるので絶対に必要ないという人もいますが、大学生やサラリーマンだとほぼ必須なので、そこも必ず確認してください。スペック表で確認し、購入前に店員に確認を取るのが確実でしょう。
総評
上記のさえ守っていれば、基本的な使用では問題なく快適に動作してくれることでしょう。値段は店舗によってぜんぜん違いますが、大体高くとも十万円前後の値段で購入可能だと思います。年末年始や新学期応援セールなんかで安いときを選べば、七万円以下だってありえるでしょう。
とにかく上箇条書きの項目すら覚えて置いてもらえれば、とりあえずまともに動くPCが購入できる筈です。悪質な店員に惑わされないで、自分の見識を持ってノートパソコンを購入できる役に立てれば幸いです。