非常に多くの安価な完全ワイヤレスイヤホンが登場していく中、やはり売るために必要な要素といえば個性だと思います。音質の良さを売りにするにしても、それは多くの人に買ってもらい口コミで広まらなければならない以上、ブロガーやYoutuberに頼む以外では独自要素が必要になってきます。
今回紹介するQCYの完全ワイヤレスイヤホン、T5も超低遅延モードという個性を持った完全ワイヤレスイヤホンです。
スペック
音質はあくまで値段相応
別に音質が悪いわけではありませんが、あくまでも普通。値段相応といった感じです。ただし特に低音ばかり強いとか、尖った味付けではなくフラットな音質なので、音楽そのものを楽しむには適したイヤホンと言えるでしょう。
接続はまぁまぁ強め
うどん型ということで安物完全ワイヤレスイヤホンの中ではそこそこ途切れにくい通信強度を持っています。
カラーバリエーションあり
いかにもOEMといった感じの見た目ではあるものの、黒と白のカラーバリエーションが用意されています。好きな色を選択できる点は良いと思います。
再生時間があまり長くない
最近の完全ワイヤレスイヤホンにしては、4時間ほどしか連続再生ができません。結構残念なポイントです。さらに、後述の低遅延モード時にはさらに電池の持ちが悪くなります。
超低遅延モード
超低遅延モードを起動する事で、無線特有の遅延を大幅にカットする事ができます。汎用コーデックであるSBCの遅延がおおよそ200ms、AACコーデックでは120msなのに対し、このイヤホンの低遅延モード時の遅延はなんと65msです。
しかし通常のaptXの遅延が70ms、aptX LLの遅延が40msなので、普通にaptX系を積んでくれたほうが音質的にも良かった気がします。おそらくコストの問題でしょうが。
それと低遅延モード時はバッテリーの消耗も激しくなる点も残念なポイントです。上述の遅延の程度の問題も合って、FPS系などならともかく音ゲーには向かないと思います。また毎回起動の度に、タッチ操作で低遅延モードに設定する必要もあるので面倒くさいです。
ちなみにこの低遅延モードは、Razerの出している完全ワイヤレスイヤホン、Razer Hammerhead True Wirelessにも搭載されています。
総評
良い点
- フラットな音質
- 低遅延モード
- 強めの接続性
悪い点
- 電池の持ちは良くない
電池の持ちこそネックではありますが、このイヤホンは4000円という価格でありながら、超低遅延モードを搭載しているというとんでもない製品です。流石に有線イヤホンにはかなわないものの、低遅延でゲームを楽しむ事ができる素晴らしいイヤホンです。Razerの完全ワイヤレスイヤホンが一万円を超えている事からも、いかにこのT5が優れているか理解できると思います。