昔は対人戦ゲームといえば格闘ゲームが主流でした。しかし現在においての主流は格闘ゲームではなくFPSゲームであり、格闘ゲームの競技人口は大きく減少しています。
私自身も長らく引退していた身ではありますが、格闘ゲーム自体は好きで、昔は結構やりこんでいたものなのですが……
今回は格闘ゲームが何故衰退してしまっているのかを考察していきたいと思います。
格ゲーが衰退してしまった理由
対人ゲームの数が増えた
昔と違って対人可能なゲームジャンルはかなり増えています。特にFPSやTPSのアクションシューティングゲームは特に人気ジャンルですよね。APEXとかFortniteとか。
遊べる選択肢が増えたのだから、純粋に競技人口が分散してしまうというのは仕方ないことでしょう。
敷居が高い
格闘ゲームは結構敷居が高いです。コマンド入力しかりコンボしかり、入力精度や目押しを要求してくるものが多いです。
とくにコマンド入力というものが厄介で、これって慣れないと正確に技を出せません。最近の格ゲーはそうでもないですが、昔はとにかくタイミングがシビアで、入力しているはずなのに必殺技が出せないという意見もよく耳にしました。
まずシビアなコマンド入力をしっかり出せるように練習して、コンボのタイミングもばっちり覚えて、そこまでやってやっと対人戦に挑めるわけですが、ここまで頑張れる人がどこまでいるのかと。
アクションシューティングゲームにだってもちろんプレイスキルは求められるわけですが、コマンド入力周りはちょっと話が違いますよね。APEXには難しいコマンド入力して必殺技なんてないですよね？
他にも格闘ゲームには、誰々が誰々に対して不利だとか、確定反撃だったり発生フレームや発生時の無敵だったりと、お勉強しなければならないことが非常に多いのです。
そう言った敷居の高さもあって、格ゲーよりエペやろうぜとなっていったわけです。
ハメ技の地獄
格ゲーにはコンボゲームという種類のものがあり、何発も攻撃を続けて当てていくものがあります。で、とにかくエグいものだと永久コンボで相手に何もさせないままなぶり倒すという内容のものがあります。
有名所だと、世紀末バスケの北斗の拳や、戦国反復横跳びの戦国BASARAでしょうか。
初心者が目を輝かせて対人戦に望んだら、開幕永久コンボを決められて何もできないまま体力を削られるか時間一杯まで反復横跳びされたという地獄みたいな話も耳にしました(ゲーセン)。
こんな事されたらトラウマになるってそりゃ。
１対１、勝てない現実
格闘ゲームほどまぐれ勝ちの無いゲームは無いでしょう。まったく運の要素がない。アクションシューティングゲームの多くは仲間とのチーム戦で、自分が下手くそでも仲間にキャリーしてもらえますし、拾ったアイテムでワンチャンあったりもします。
ところが格闘ゲームではというと、１対１のガチバトルで、アイテムでのワンチャンもない。勝てない相手には一生勝てないという辛い現実がまっています。その差は如何ともし難いものがあり、一朝一夕の練習では覆すことはできません。まして相手も同じだけ練習を続けているとすれば。
トレーニングモードを一人孤独に続けていくというのも辛いものがあり、その辛さに耐え何ヶ月も練習して、それで対人戦にでてもまた打ち負かされたら……。
負け続けているのに楽しいななんて感じられるのはマゾヒストだけであり、勝利の悦びを味わえないのであれば、このジャンルから離れていくのは自然なことでしょう。
いつの間にか旬が過ぎていた
貴方が社会人、もしくは学生の身分であったとすると、格闘ゲームの練習なんて１日３時間もできれば御の字だと思います。
しかしこの格闘ゲームというジャンル、プロゲーマーすらそれこそ１日何時間もこれのみに費やして研究に研究を続けないと勝てないジャンルのゲームです。
一般人が満足にそのキャラを使えるようになったとして、それには何日かかるでしょうか。半年ですめばいいですね。で、半日たったとき、その格闘ゲームの競技人口は何人残っているでしょう。はい、もう旬が過ぎてしまっていることはわかりますね。大人気タイトルであればまだまだ人は残っているでしょうが、それなりのゲームだったりした場合はもう本当に好きな人しか残っていません。
そんな上澄みだけが残った格闘ゲームで、貴方は勝利の悦びを感じられるでしょうか。うーんあまりに厳しい対戦環境ですね。
まとめ
１対１での対戦競技。運の要素は絡まない。求められるのは高度なプレイスキルとそれを築き上げるための潤沢な時間。個人でのひたすらの練習。敷居があまりにも高すぎます。苦しすぎる。
せめてコマンド入力の簡単なゲームが増えれば良いのだがと思うのは甘えでしょうか。勧めても昇龍拳だせないから辞めるわとかなるし。コマンド入力だけなんとかしたら初心者でもとっつきやすいと思うのですがね。
