これは筆者が大学生の頃、友人たちとくら寿司に入った際に遭遇した、本当にあった話です。
家族を持つお父さんの方々は、この記事を読んだら不快な思いや悲しい思いをするかもしれませんので、閲覧注意です。
くら寿司であった怖い話
これは筆者が大学生の頃にあった話です。その時期は9月上旬。大学生特有の長い夏休みの終盤、友達達と4人ほどで集まって、どこかに遊びにいこうという話になりました。まずは昼ご飯を食べてから、都心部へと行こうという話になったので、友達の一人が出してくれた車に乗って、お昼ごろにくら寿司へと向かいました。
大学生にとっては夏休みですが、一般的に見れば普通の平日です。なのでお昼ごろとはいっても、店内はぼちぼち空いていて。テーブル席もいくつか空いていました。筆者はカウンター席の方が自由に皿を取れるので良かったのですが、友人の内一人が飯代を奢ってくれるという話になっていたので、会計をまとめてしやすいテーブル席で食べるということになりました。
しかし、この時の選択が恐ろしいものを見るきっかけになったのです。
テーブル席はカウンター席と同じく、まばらに空いていて空いていました。上下のテーブルは空いていて、通路を挟んだお隣に家族連れが、空きテーブルを挟んでお婆さんたちの集まりがという感じでした。
自分たちのテーブル席について、筆者はまずお冷を取りに行こうと思い席を立ちました。他にもお冷が欲しいという仲間のぶんの水も注いで、席に戻ろうとしたところで妙な光景を目にしました。
たまたま視界に入ったのは、お隣に座っていた家族連れです。彼らは筆者達よりも早く来ていて、すでに何枚か寿司を食べていたのですが、その食べ方がおかしいのです。
彼らの構成はお父さん、お母さん、幼稚園くらいの娘の三人だったのですが、まず気がついたのはお父さんのお皿でした。その皿にはシャリしか乗って無かったのです。
そして、娘とお母さんの皿を見てみると、そこにはネタだけが乗っていました。
その異様な光景に目を奪われながら、筆者は自分の席に付きました。そしてどうしてもその妙な光景が気になってしまい、普通に寿司を食べつつもチラチラと横目でその家族を見てしまいました。
その家族はやはり変でした。母と娘はネタだけを美味しそうに食べて、父親はシャリに醤油を付けて無表情で食べています。
なにか父親がやらかして仕返しでもされているのかなとも考察できなくはないですが、真相は不明です。ただ母娘は仲よさげに話していますが、父親は終始無言です。
その異様な光景に、他の友だちが気づくのもすぐのことでした。まあ筆者がチラチラ隣を伺っていますからね。仕方ないことでしょう。
そして娘があることを言いました。その言葉に筆者たちは、とてもいたたまれない気持ちになりました。
「パパの給料が良ければ、回らないお寿司にいけたのにね」
その言葉に母親は本当にねーと笑顔で返しました。
最後に
筆者はその時若造ながら思いました。俺、こんなになるくらいなら結婚なんてしなくて良いやと。