ゲーミングモニターはゲームを遊ぶ上では欠かせないといってもいい製品です。通常のディスプレイとは違ってリフレッシュレート並びに応答速度が違うので、画面がぬるぬると動いてくれます。高リフレッシュレートに対応しているのであれば、ゲームだけでなく動画鑑賞でもひと味違う体験を味あわせてくれることでしょう。
しかしながら、通常のモニターとは違うので値段も高い傾向にあるのがゲーミングモニターという製品群です。ただゲーミングモニターでも探せば安くて高性能な製品は確かに存在しています。
この記事で紹介するPixio PX248 Prime Plusは、高性能かつ高コスパで、カジュアルにゲームを楽しむのであれば十分すぎる性能を持ったゲーミングモニターとなっています。
製品特徴
明確にコストカットされた部分が2つある
この製品はモニター本体の性能を高コスパにするために、コストカットされた部分が2つ存在しています。
1つはスタンド性能。このゲーミングモニターのスタンドは、首振りは上下の角度調整しかできませんし、その角度もおおよそ15度ほどなのであまり広くはありません。他のゲーミングディスプレイでも機能がよく削られている部分ではあるので、この製品特有のマイナス面というわけでもありませんが、それでも目に見えてわかるコストカットポイントになります。
もう1つはサウンド部分です。この製品にはスピーカーならびにイヤホンジャックが備え付けられているのですが、やはり性能的にはしょぼいものになっています。少なくとも、オーディオ面に拘っている筆者からしたら、非常にお粗末なレベルなのでここは利用したくないポイントになります。ここもエントリー帯のゲーミングモニターでは削られがちな部分です。
ただし、このコストカットされている部分なのですが、これらは決して致命的な部分ではありません。まずスタンドに関してですが、このディスプレイはVESAマウントに対応しているので、高性能な汎用のモニターアームやスタンドと交換することが可能です。これらは安くても高性能な製品は、探すと結構見つかるので、気に入らないなら交換してしまえばよいのです。
サウンド方面に関しても、ディスプレイからの音楽を使っている人って実際には少ないです。多くのゲーマーは外付けのゲーム用アンプなんかを使っていますし、それらも安いものであれば3000円くらいから購入できるので、やはり致命打にはなりえません。
ちゃんと後からこちら次第で改善できる、問題ない部分を削って設計されているので安心してください。
ゲーミングモニターとしては十分な性能
ゲーミングモニターに求められる機能は、やはり高リフレッシュレートと応答速度だと思います。リフレッシュレートが高ければその分画面送りがぬるぬる動いてスムーズになるし、応答速度もちゃんとあれば残像感も少なくなって、視認性が上がります。
この製品のリフレッシュレートは180Hzであり、25000円程の製品としてはかなり高めの設定です。また、応答速度も要求される数値である1msとなっているので、残像感もかなり抑えられています。加えてOverDriveで性能を底上げすることもできるので、この価格帯として十分すぎるレベルな実用性になっているのです。
画面解像度に関してはよくあるFHDです。4Kじゃないことに不満を上げる人もいるでしょうが、実はゲーム用途においては4Kは必ずしも利点にはなりえません。確かに画面解像度が上がってきれいに映ることは間違いないのですが、解像度が2倍になるのでグラフィックボードにかかる負担もそれ相応に向上します。ハイエンドモデルのグラボを搭載しているゲーミングパソコンであれば大丈夫でしょうが、ミドル以下だと動作が重くなりかねないのです。
そもそもゲームによっては4K解像度には対応していないこともまだまだあるので、よほど高級思考でなければFHDの解像度で十分でしょう。
発色なんかも悪くない
安いゲーミングモニターにありがちな問題として、画面が綺麗ではないというものがあります。これはゲーム向けの性能を安価で実現するために、VAパネルという種類の液晶を使用していることに起因します。VAはリフレッシュレートは上げやすいのですが、発色などの美しさの表現が苦手なディスプレイになっているのです。
しかし本製品は、新型のFast IPSという液晶を採用しています。この液晶は、32インチ以上の大型であれば応答速度が若干低下してしまうというデメリットがあるようなのですが、本製品は23.8インチなのでこのデメリットがなく、IPSの美しさを維持しながら、応答速度も非常に優れているという製品になっているのです。
なので比較的安価な製品でありながら、画面もきれいだしゲームも快適に遊べる、素晴らしいディスプレイになっているのです。
操作性もかなり優秀
モニターの設定を変更する際には、モニター側のボタンを操作しなければいけないのですが、本製品の操作方法はかなり衝撃的でした。
というのも、このディスプレイは正面のPixioロゴの裏側にアナログスティックみたいなものが搭載されていて、それを操作することで設定が可能となっています。裏側に中指が人差し指を突っ込んで、上下左右、中心クリックで操作ができるようになっているので、かなり設定がしやすいです。
筆者はこれまで、底面とか背面をいちいち確認しながら設定しないといけないボタン式のディスプレイしか使ったことが無かったので、これは本当にすごいところだと思いました。
見た目にも拘っている
このモデルは白と黒の2色のカラーバリエーションがあります。筆者は白色を購入したわけですけど、この製品の付属品もホワイトカラーになっていました。
結構カラーバリエーション展開をしていても、安物であれば付属品類は基本となる黒しかないということも多いのですが、本製品に関してはしっかりとそれらもホワイトでまとめてあるので見た目にも拘っていると感じました。
付属品はDisplayPortケーブルと電源ケーブルの二つ構成になっています。特に電源ケーブルは、モニターにありがちなやたらとデカいコンセント部分にはなっていなくて、比較的小さめになっているのはありがたいです。
まとめ
25000円程でゲーミングモニターとしてはエントリー帯の製品ではあるものの、手堅くまとまってすごい製品だなと思いました。ゲーミングモニターが欲しい、初めてのゲーミングモニターに迷っているという人であれば、これは非常におすすめ度が高い製品だと言えるでしょう。
筆者も二台購入してデュアルディスプレイで運用しています。