1人1台のパソコン普及を目指す教育のテストケースとしてなのか、渋谷区の小中学校で配布される事になったタブレット端末。しかしこのタブレット端末があまりに高額なものとして、現在炎上して話題になっています。一台あたりのお値段なんと27万8000円。こんな高額なタブレットは市場でも中々出回っていません。
この超高級タブレットのスペック
ハードウェアははっきりいってクソ
低電力で熱量の少ないものの、処理能力も低いAtomCPU。読み込み速度こそ速いものの、容量が少なくて大型アプデも心配なSSD。Win10を動かすには不安の残るRAM4GBなど、このタブレットが抱える問題は多々あります。
この程度のタブレットであれば、Amazonなんかで2~3万円も出せば買えてしまいます。しかもこのタブレット、お値段なんと108300円! ハードウェア的には明らかにボッタクリです。
しかしこの27万円というのはタブレット以外の部分の付加価値にあります。
高くなった原因は?
Officeソフトやセキュリティソフト、監視ツール、電子教材、LTEサポート。そしてその他修理交換サポートが原因とされていますが、これは真実なのでしょうか。
Officeソフト
Microsoftは学校法人向けにOffice 365 EducationというOfficeソフトを格安、または無料で提供するサービスを提供しています。渋谷区の公立であれば認定を受けることは容易いので、生徒全員がすべてのOfficeソフトを無料で使う事が可能となります。
セキュリティソフト
基本となるウィルス対策ソフトはWin10に最初から備わっています。監視ツールで危険なサイトには入れなく筈なので、わざわざ他のソフトを導入する必要は薄いと思います。
監視ツール
おそらく安心フィルターの事でしょうが、この機能がそこまで高く付くとは思えません。お子さんにスマホを購入する際、この安心フィルターで大金をむしり取られた記憶なんてないですよね。
電子教材
小学校向けの電子教科書の値段は、全学年セットで五十万円程度です。特殊なものだとしても倍に見積もっても百万円です。
東京の小学校の平均生徒数が400人でなので1人あたり2500円の計算となります。
ただここにプログラミング教育専門の教材が導入されると、変わってきます。今までになかった専門的学校教育向けの商材なので、値段も割高になってくると予想されます。
LTEサポート
校外学習があるので一応は必要なのかなと思います。ただWi-Fiがあれば毎日使うわけでもないのに、これが原因で高い金額を払うのはちょっとどうかと思います。
しかしこのLTE、ドコモの一番安いプランで三年間使うと11万円超え、実質使いたい放題の値段だと三年間で360000円。この時点で元取れてますね。
修理交換サポート
富士通の延長保証サービスは、最大五年間でお値段三万円となります。学校法人向けなので速やかに交換サポートされると考えるのであれば、これなら結構安いかも。
目算結果
- 本体 108300円
- セキュリティソフト3年分 13580円
- 電子教材 2500円
- 修理交換サポート 30000円
- LTE 360000円
- 合計 514380円
はいもうLTEの通信費だけで元が取れてますね。これでは文句言えないです。
総評
ハードウェア的に言えば低スペックでボッタクリとしか言えない価格です。しかしながら、プログラミング教育の専門的ソフト付きとなってくると、これだけ高額な値段になってきても仕方ないかも知れません。
これにプラスしてLTEの通信量がこの27万円という金額に含まれているので凄く良心的な価格になります。いくら学校法人向けに値引きしてくれているといっても、
元値360000円が、本体ソフトサポート込みで278000円ですから。子どもたちにはガンガンLTEでネット通信をして元を取ってもらいたいですね。