UMIDIGIはかつて日本市場においてそこそこ有名だったメーカーです。ただ今現在は残念な事に、オワコン呼ばわりされることもあるくらいには衰退してしまいました。今回の記事では、そんなUMIDIGIの衰退の歴史を辿っていきます。
UMIDIGI衰退の歴史
インフルエンサーによってバズる
UMIDIGIも日本市場に来たばかりの頃は無名メーカーでした。規模だってXiaomiやHUAWEIとくらべれば小規模、そこまで大きな会社ではありません。そんなUMIDIGIが有名になったのは、その宣伝活動が上手だったからです。
多くのブロガーやYoutuberに対して、提供依頼を持ちかけた結果、爆発的に有名になりました。中でも過激なYoutuberがiPhone完全敗北なんて仰々しく宣伝した事もあって、一部のガジェットオタクだけでなく、一般層でも手に取った人は多かったようです。
なにせ値段もとんでもなく安く、当時のスマホ価格が今ほど高くなかった事もあり、１万円を切るスマホまであったことが、多くの普及に繋がりました。
多くの人が真実に気づき始める
しかし、いくらインフルエンサー達が素晴らしいスマホだと宣伝していても、実際に買ってみれば本当に素晴らしい商品か否かはわかってきます。特にiPhoneから試しに移行した人にとっては、その低性能ぶりは目に見えてわかることでしょう。
値段を考えれば当然のことですが、１万円台のスマホが当時６、７万円もした最新のiPhoneに勝てるはずなんてないですよね。それどころか型落ち品にも大きく劣っています。
また、基本性能だけでなく、細かな部分でも荒が多かったです。
品質の問題で初期不良や早期故障が多かったですし、梱包も雑で箱の中に充電器が転がっていたり。付属品のケーブルは充電不良を起こしたりと、そういった問題点は枚挙につきませんでした。
それでも、新興のメーカーだしと、まだあたたかい目で見ているガジェットオタク達は、日本だけでなく海外にも多かったです。そういった期待を込めて、UMIDIGIがその頃に販売を開始したフラグシップモデルであるFシリーズは多くの注文を集めたのですが……これが衰退への止めを刺した出来事でした。
注文数に対応できず、大幅遅延
前述のとおり、UMIDIGIはそんなに大きなメーカーではありません。それなのに世界中から注文を受けてしまったせいで、製造が間に合わないという自体が発生。
最初から個数制限を設けておけば済むだけの話なのに、それもせずに欲張って注文を受け付けた結果、お金だけ受け取ってるのにスマホがいつまでも発送されないという最悪の自体に陥りました。
当然購入者達は激怒しました。人によっては半年経っても発送されなかったりで、地獄の様相でした。そんな事もあって、多くのガジェットオタク達はUMIDIGIを見放してしまいました。
ちなみにこの当時のFシリーズ、相変わらずのクオリティでお察しでした。
他メーカーの参入で止めを刺される
HUAWEIこそアメリカの介入で撤退しましたが、中華メーカーは日本市場に続々参入してきました。特にXiaomiとOPPOの参入は、UMIDIGIにとって最悪の自体でした。
両社ともにUMIDIGIとは規模が大きく違っていて、XiaomiはいうなればSONYのような総合企業だし、OPPOも多くの姉妹ブランドやオーディオブランドを抱える大企業です。UMIDIGIとは規模が違いすぎました。
そんな大企業が送り出してくるスマホが半端なできな筈がなく、安くて、必要十分な性能で、品質も悪くないという購入者にとっては素晴らしいスマホでした。
もうUMIDIGIが入り込む余地なんて残ってなかったのです。
それでもUMIDIGIは生きている
そんなこんなで衰退してしまったUMIDIGIですが。影が薄いながら未だに日本市場に残っています。現在の主軸はタフネススマホに移っているらしく、品質はともかくカタログスペックと値段を見ても、コストパフォーマンスは中々に良好です。
ただタフネススマホというのは狭い需要で、買う人も少ないから製造メーカーも少ないという市場なのです。ものとしては悪くないですが、昔ほどは売れていないというのが実態でしょう。
タフネススマホというのはまともな製品自体が少ないので、今後のUMIDIGIには品質向上に努めてもらって、より良いタフネススマホを普及させて貰いたいですね。
