皆さんはGameSirというメーカーをご存知ですか?
よくある中華メーカーの一つで、かつてはサクラレビューもバリバリやっていたところですが、最近はODMばかりではなく自社開発品を取り扱い、その性能の高さから汚名返上して頑張っているメーカーです。
ラスベガスで行われたCESという大きなイベントでも専用ブースを設けられるなど、企業としても中々大きなところで、話題の新商品を購入してみたのですが残念ながら……
ということでこの記事では仕様は良いのに品質はう◯こだったゲームパッド、GameSir T4 Kaleidのレビューをしていきます。
製品特徴
独自開発のホールエフェクトセンサースティックを搭載
多くの購入者がゲームパッドで、スティックの耐久性で頭を悩ませていると思います。実際任天堂の純正プロコンは、このスティックがすぐに壊れてしまうことを理由に、海外で集団訴訟を起こされたこともあるくらいです。
そんな耐久性に不安の多い、スティック部分ですが、GameSirは独自開発した新型のホールエフェクトセンサーのものを採用しています。
通常のスティックは接触式のセンサーで動いており、動かす際に摩耗するため、その結果耐久がゴリゴリ削れてドリフトなどの不具合を発生させます。
しかし、この独自開発のスティックモジュールは、非接触式のセンサーを採用しているため、摩耗による劣化は大きく軽減されているので、従来のものとは遥かに耐久生が高い用です。
ちなみにこの新スティックですが、デジタルデッドゾーンをオフにした場合のドリフトが少なく、単純な入力精度の面でも非常に優秀な部類でした。
ABXYボタンはクリック感のあるスイッチを採用
多くのコントローラーはボタン部分にはメンブレン、ラバードーム方式を採用しています。
しかし、このコントローラーのABXYボタンはクリッキーなスイッチを採用しており、押した際に確かなカチカチがあり、今確かに入力したとわかりやすくなっています。
ただこのボタン、個人的には押下圧が少々強めに感じました、普段のメンブレンコントローラーよりは押す力が必要でした。
今はコントローラーも光る時代
このコントローラーは透明ボディを採用しており、内部に仕込まれたRGBLEDを光らせることが可能です。
もともと透明ボディという中々に攻めたデザインなのですが、加えてこの光量です。ソフト側で光らせないようにすることも可能ではありますが、ちょっと人を選ぶと思いました。
背面ボタンもある
このコントローラーは背面にはプログラムボタンが用意されており、同時押しし難いボタンを登録したり、設定したマクロの実行を登録することが可能です。
このマクロボタンもクリック感のあるものが採用されていました。
形状はXbox Seriesのコントローラーとほぼ同じ
形状やサイズに関しては、通常の箱コンと大体同じものになっています、ただボタン配置やボタンの大きさなんかは違うかなと。なので手には馴染むしパソコンで使うには扱いやすいです。
ちなみにこんな配列をしていますが、実は本製品はXbox系のコントローラーではなく、Switch向けのコントローラーになっていて、ジャイロセンサーも搭載しています。流石にAmiboは読み込めません。
すべてを台無しにした中華品質と謎仕様
さて、ここまでほぼほぼ大絶賛で、長持ちしそうなコントローラーだと思ったかと思います。その期待は幻想に過ぎなかったわけですが。ここからは駄目だしのターンです。
透明ボディの癖に明らかにおかしな部分をスルーして検品完了
このコントローラーってクリアボディなので、中身は簡単に見えます。なら見える部分のパーツ欠品はすぐわかると思いますよね。
はいやらかしてました。パーツ欠損です。振動モーターに取り付けるべき部品を取り付けておらず、片方が空回りだけして全然振動しないクソ仕様です。しかもこの取り付けるべき部品が重しだったせいで、片方だけ軽くて左右のバランスも悪いという有様です。
振動モーターを取り外してやろうと思ったら、ネジ穴がプラスじゃない
とはいえ振動モーターくらいなら、正直なくても良いし重量も軽くなるからと、最初は自分で両方取り除いてやろうと思いました。なので背面からネジを外して分解してやろうと思ったのですが、ここでまたとんでもない仕様に気が付きます。
「あれ? ドライバー噛み合わなくね?」
最初は下手くそが組み立ててネジ穴が舐めてるのかと思いました。しかし、それにしたって全部駄目になっているのはおかしいです。懐中電灯でネジ穴を照らして確認してみると、形状がプラスネジではありませんでした。
そこまでネジに詳しいわけではありませんが、多分形状的に六角ネジかトルクスネジという奴で、持っている通常のプラスドライバーやマイナスドライバーでの分解不可能でした。
なんでこんな特殊ネジを使ったのか。嫌がらせかと思いました。
フェイスボタンもなんか変
ABXYはクリッキーなスイッチを採用していると記載しましたよね。で、このスイッチはどうも基盤に直接ついているので、交換は素人では不可能でしょう。
なのにこのスイッチ、それぞれ音やら押した感じが違うのです。本当に同じスイッチを使っているのかと思うくらいには。
また、Aボタンだけ偶に入力が反応しなかったりというコトがあって、これだけ駄目ではもう返品するしかないなという結論になりました。
まとめ
カタログスペック上は良い性能だと思いますし、不良品でなければ文句なく使えたと思います。
ただ、品質がまあ中華だよねって感じなのが最悪でして、これではまだまだおすすめは難しいと思いました。
幸い、返品も簡単なAmazonで購入したので、泣き寝入りはせずにすみましたが、この商品を買うなら不良品でもストレス貯めずに粛々と返品しょりできる人じゃないと向かないと思います。