近年、キーボード業界はかなりの進歩を見せており、様々な機能が追加されたりしています。ただ、当然ながらすべてのキーボードに搭載されているわけでもないので、それについて知っていないと、その新しめの機能を搭載しているものを探して購入するのは大変ですよね。なので、この記事では近年になって搭載され始めたキーボードの機能を紹介していきたいと思います。
キーボードの新機能
オプティカルスイッチ
メカニカルスイッチの進化版みたいなスイッチ。見た目だけだと通常のメカニカルスイッチと変わらないように見えますが、光学式のこれは接点部分が光センサー化されていて、物理的接点が極力減らされているという機構になっています。
これによって耐久性と反応速度が大幅にアップしているという素晴らしい代物です。メーカーによってはオプトメカニカルとかなっていて、表記ゆれがあるのがちょっと検索しにくい面もありますね。
難点としては基本的にこの機能は高級キーボードにのみ搭載されている点です。少なくとも、定価1万円以上するモデルでしか見たことがないです。
なので長く使いたいという人にはおすすめできますが、お試しとか、キーボードはコロコロ買えるという人には向いていないです。
ラピッドトリガー
キーを離した際にどのくらいの位置からオフにできるか。これを極限まで短い位置でオフにできる機能です。VARORANTというゲーム向けに開発されたこの機能は、同ゲームを本気で遊ぶならかなり重要な機能ということで、最近注目を集めています。
この機能はまだ役立つゲームが非常に限定的であることも理由にあって、あまり実装しているキーボードは少ないです。しかし、VARORANTの競技人口が増加傾向にあることから、この機能を搭載したキーボードが一時期売り切れ続出で手に入らない状態になるなど、非常に需要が見込める機能となっています。
ただこの機能搭載キーボードは、やはり高級なモデルが多いです。あまり日本では知名度の無い中華キーボードですら15,000円を超えていたりするので(しかも中国発送だった事もある)、中々高級するには勇気のある製品といえるでしょう。
ホットスワップ
通常キーボードのメカニカルスイッチは、基盤にはんだ付けで取り付けられているものが多かったです。というか今もそっちが主流で、Razerなどの高級キーボードでもはんだ付けです。
そのはんだ付け文化を真っ向から否定したのがこのホットスワップという機能で、メカニカルスイッチを差し込むだけで取り付けが完了するという素晴らしい機能になっています。
この機能の利点はなんと言っても、スイッチの交換が可能という点にあります。メカニカルスイッチって結構故障することがあります。特に中華の安物メカニカルキーボードだと、スイッチがチャタリングを起こしたり反応しなくなったりする故障が早く起こりやすいのですが、そういった際に該当するキー部分のスイッチを交換するだけで修理が完了するので、結果的にキーボードを長く使うことが可能になるのです。
この機能は安いキーボードにも結構積極的に取り入れられており、今後の発展に期待が持てるのですが、いくつか注意点があります。
1つ。キースイッチを引き抜く際に、滅茶苦茶硬い機種があるということ。流石にキーボード本体が破損したというのはあまり聞きませんが、別のスイッチに交換しようと引き抜いたら、元々ついていたスイッチが物理的に破損してしまったというのは良く聞きます。
1つ。ピンの種類が独特なものがあるということ。特に自社製品のスイッチを使っているキーボードだと、通常のCherryMXやその互換品とは違う規格で作られているスイッチを採用していることがあって、ピンの位置やサイズが違っていて使えない場合があります。規格統一がされていないのが残念ですね。
ガスケットマウント
キーボードをタイピングしていると、反響音がするものがあることがあります。特にメカニカルの赤軸みたいな静音性の高いものを使っていると、せっかく静かなメカニカルスイッチを選んだのにキンキンカンカン嫌な音がして最悪、なんて嫌な思いをすることがあります。
この反響音を軽減する為の機能がガスケットマウントで、内部構造にウレタンフォームなどの緩衝材を仕込むことで、こうした反響音をなるべく鳴らないように設計されています。
もともと高いモデルでは、言わずとも搭載されていることもあった機能なのでしょうが、最近は安物でもこの機能を搭載し始めたのか、知名度が上がってきている機構になっています。
まとめ
安いモデルでもこうした機能はどんどん搭載されているので、キーボード業界の未来は明るいですね。ラピッドトリガーやオプティカルも、いずれは1万円未満で搭載できるようになってくれると嬉しいです。