結構前から発覚したのですが、Intelの13世代および14世代の上位グレードCPUにおいて、動作が不安定になったり故障したりする不具合が発生しています。
あまりパソコンに詳しくない人でも、ゲーミングパソコンにお金をかけていたりすると、これに該当する可能性が出てきます。
なので、本記事ではこの問題について、サクッと解説していきたいなと思います。
Intel 13、14世代上位CPUの不具合について
アホみたいにクロック上げまくったのが原因
近年はIntelがだいぶ優勢になってきたとはいえ、パソコン向けのCPUに関しては未だにIntelとAMDが熾烈な争いを繰り広げています。
なのでお互い本気でバチバチやりあっていて、製品の性能も上げていく必要があるわけです。そうして処理能力を高めていったわけなのですが、その代償が耐久面の問題です。
普通に考えればわかると思いますが、性能を上げれば上げるだけ、CPUには負担がかかります。いくら冷却システムに拘ったとしても、それで負担がゼロになるかと言われればそんなことは当然ありません。
そうして負担がかかりまくった結果、想定よりも早くCPUがヘタってしまって、性能面で劣化、最悪故障する原因になってしまったわけです。
そもそもIntelでなくAMDでもそうなのですが、たかだか処理能力を4~6%ぽっち引き上げるために、50W以上の電力を追加でぶち込んで無理やり高速化するとか馬鹿げてるんですよね。その代償がアチアチ低耐久電気代パクパクCPUなんで、もう少し普段遣いすることも考えてくれないと困りますよね。
オーバークロックしてなければ大丈夫かと思ったか?
基本的にこういう問題って、定格で使わない、オーバークロックしてよりCPUを高クロックで回した際に起こるものです。しかしこのCPUに関しては、意図的にオーバークロックをしなくても、負担がかかりやすくなってしまっています。
というのも13世代と14世代のCPUに対応したマザーボード、とりわけそのハイエンドマザーボードにおいては、マザーボード側の初期設定でかけるワット数の最大値が無制限になっていることが多いです。
なので事実上の上限値はあるものの、無制限に電力を供給してぶん回す動作となるので、ゲームやエンコード面で快適になるぶん、CPUは馬車馬の如くこき使われることになるのです。
そして標準でこうなっている場合もあるということは、自作PCだけでなく、BTOパソコンでもリスクが発生しているということになるので、該当CPUを使っている人は、気をつけなければなりません。
もちろんマザーボードの開発メーカーも、このCPU問題は認知しており、各社は現在最新のBIOSであれば、この問題を起こさないように設定したプロファイルを用意しはじめています。Intelが公表したIntel Default Settingsというものに因んだプロファイルです。
ただマザーボードを買ってもそれが適応された新製造分とは限りませんし、違った場合はBIOSアップデートをしなければならないので、結構面倒くさいのは言うまでもないでしょう。
対策すると性能がダウンする
メーカー側のBIOSアップデートでIntel Default Settingsを適応したプロファイルを設定するなり、自分で無制限設定から制限をかけるなりすれば、この動作不安定になりやがて故障するという問題は解決することになります。
しかし、それで万々歳といくほど甘くないのが現実です。これって結局は性能面にリミッターをかけることによって、負担を軽減しているだけなのですから。
こういう上位グレードを買う人達って、性能が高いのが良いから買っているって人なのに、高いかね出して買ったCPUが、寿命伸ばす為に性能下げるはとかされれば、そりゃ不満が爆発しますよね。
だったらIntelじゃなくてAMDの上位グレードCPU買ってたよって人も当然いるでしょうし、Intelはずいぶんやらかしてしまったなというのが正直な感想でしょうか。
不具合がおきてる人は保証を受けよう
現在進行系で不具合がおきてるよって人は、今すぐ保証を受けたほうが良いです。少なくとも自作PCであれば、Intel製のCPUはボックス品であれば3年保証となります。
BTOであれば基本的に1年保証なので、それが過ぎてたら残念ながら有償修理か、自分で取り替えできるのであればCPU交換。それが無理なら新しく買い替える必要があります。